伝統派空手と極真空手の違いとは?中年空手家が5つの違いを解説

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ノンコンタクト空手

どうも、中年空手家です。

四十肩なのか空手の稽古が原因なのか分かりませんが、毎週リハビリに行って、そのまま空手の道場で汗を流す空手バカです。

この記事をお読みになっているという事は、空手に興味がある方で、ひょっとしたら、ご本人様かお子さんを空手道場に通わせようとしておられるのかもしれませんね。

空手といえば、伝統空手(ノンコンタクト空手)と極真空手(フルコンタクト空手)を思い浮かべられるかと思います。

この二つの空手の流派の違いをお話ししようと思いますので、空手道場の選択の参考になれば幸いです。

この二つの流派について以下のポイントで説明していきますね。

伝統空手(ノンコンタクト空手)と極真空手(フルコンタクト空手)の違い

  1. 型の違い
  2. 組手の違い
  3. 試合ルールの違い
  4. 昇段審査の違い
  5. 試合で勝つために必要なことの違い

1.型の違い

まず最初に型についてですが、伝統派空手にも極真空手にも型があります。

それでは、極真空手から説明しますね。

極真空手の型について

伝統派空手に比べると、型のバリエーション(種類)は少ないです。

もともと極真空手は、故大山倍達総裁が設立した流派ですが、大山総裁はもともと、松濤館流と剛柔流を習っていたため、極真空手の型の源流は、伝統派空手と言っても良いでしょう。

型の動きは伝統派空手に比べると、派手な動きやスピードのある動きはほとんどありません。

ですから、型の見ごたえという意味では、伝統派空手の方が見ごたえがありますね。

代表的な型は、以下の通りです。

太極そのⅠ、太極そのⅡ、太極そのⅢ、足技太極そのⅠ、足技太極そのⅡ、足技太極そのⅢ、平安そのⅠ、平安そのⅡ、平安そのⅢ、平安そのⅣ、平安そのⅤ、三戦、転掌、最破、十八、安三、突きの型、撃塞、征遠鎮、臥竜、観空、五十四歩

先程、型のスピードは無いと言いましたが、重心が低く、突きや蹴りは、重いというか重厚感があります。

以下の動画は極真空手の型の1つで征遠鎮といいます。私はまだ覚えておりません。

伝統派空手の型について

伝統派空手の型は、ほんとにキレイで美しいです。

東京オリンピックに選ばれたのも頷けますね。

特徴は、ザ・スピード感です。

ダイナミックな動き、例えば大きくジャンプしたり、大回転など、私には到底無理な動きです。

テレビ放映で全日本大会や世界選手権で型の試合をテレビで見ますが、1つの型が3分ほどあり長いですね。

長いのに、動きも早いですから選手は汗タラタラですよ。

以下の動画は伝統派空手の型の1つで五十四歩といいます。リスペクトしかありません。

2.組手の違い

次に組手についてですね。

組手とは実際に相手と戦う言う意味ですね。

それでは、極真空手から説明します。

極真空手の組手について

直接打撃制

直接打撃制とは、相手に対してガチンコで当てるんです。

ここが、伝統派空手と大きく違うところですね。

パンチ(突き)も蹴りも思いっきり相手に当てるので、相手は痛いですよね。

ですから、場合によってはケガをします。

攻撃する方も、当てる箇所によっては、ケガをしてしまうので注意が必要です。

ちなみに、これを専門用語で自爆と言います。

攻撃が多彩

上段回し蹴り、中段回し蹴り、下段回し蹴り、前蹴り、三日月蹴り、、後ろ蹴り、後ろ回し蹴り、カカト落とし、内回し蹴り、外回し蹴り、ヴァレリキック、カーフキック(ふくらはぎキック)など蹴り技についても、たくさんの技があります。

突き(パンチ)に対しても、ジャブ、ストレート、フック、肘打ち、掌底など技のレパートリーが豊富ですね。

技のコンビネーションがある

連続攻撃で、パンチのワンツーからローキックや前蹴りからのパンチなどいろんなバリエーションがありますね。

上級者になればなるほど、技のコンビネーションの引き出しがたくさんあり、どんな場面でも対応できるようになります。

それでは、次に伝統派空手についてお話ししますね。

伝統派空手の組手について

基本は寸止め

寸止めといいましても、実際は当たってます。

直接打撃せずに寸前で止める、もしくはダメージを与えない程度に当てる事。

ですから、痛いのは痛いんですよね。

フルコンタクト空手と違い思いっきり、効かす攻撃はしないので、極真空手の方がダメージはあります。

顔面攻撃あり

極真空手では突き(パンチ)での顔面攻撃は反則ですが、伝統派空手では、突きでの攻撃はOKです。

寸止めとは言え、実際には当たってしまうので、顔面にメンホーというヘッドギアを装着して戦うのが一般的ですね。

昨日テレビで、頭にヘッドギアを付けないで試合している場面を見ましたが、寸止めとは言え、顔面を完全にとらえていました。

鼻血や瞼が切れるのは、あるあるなんでしょうね。

かなり危険ですね。

実戦には近いかもしれませんが。

スピードが早い

伝統派空手は、スピードが早いです!

攻撃が早いですから、鍛錬していない人だと、よけられないですね。

もの凄い速さの上段突きを顔面に狙われたら、もう当たってしまいますね。

恐るべし、伝統派空手です。

蹴りについても、早い攻撃でついていけません。

そのかわり、技のバリエーションがあまり無くて、コンビネーションの技が極真空手より少ないですね。

3.試合ルールの違い

極真空手の試合ルールについて

試合時間について
試合時間:概ね2分です。決勝が3分がだいたいの試合時間です。
小中学生は、1.5分で、壮年部(35歳以上)の試合は、1.5分です。

1.5分や2分と聞いて短いと思ったかもしれませんが、とんでもなく長いですし、きつくてスタミナが持たないです。

スタミナを付けないと試合には勝てませんね。

判定について

判定については、以下の3つの判定があります。

一本勝ち:①突き・蹴り・肘打ち等を瞬間的に決め、相手選手が3秒以上ダウンした時。
②②相手選手が3秒以上戦意を喪失したとき。③「技有り」2本を取ったとき。
技あり:①反則箇所を除く部分へ、突き・蹴り・肘打ち等を瞬間的に決め、相手選手が一時的にダウンし、3秒以内に立ち上がったとき。②相手選手が戦意を喪失しても3秒以内に回復したとき。③倒れはしないが、ダメージを受けバランスを崩したとき。
判定勝ち:1本勝ち・失格がない場合は、審判 5 名のうち3名以上の判断を有効として優勢な選手を優勢勝ちとする。

伝統派空手の試合ルールについて

試合時間について
試合時間:全日本空手道連盟組手試合競技規定によると、成人男子:3分、女子:2分、ジュニア(18-20才):2分、
カデット(16-17才):2分です。

3分は長いですよね。

あのスピードで3分試合をやるのでしたら、スタミナが持ちません。

極真空手の試合時間より長いのが特徴的ですね。

判定について

伝統派空手での試合の判定はポイント制を採用しております。

一本:3ポイント、技有り:2ポイント、有効:1ポイントです。

ポイント制ですので、1本とっても負ける可能性がありますから、逆転負けという厳しいルールですね。

4.昇段審査の違い

極真空手の昇段審査について

一般的には、昇段試験を受けるまでに5年~8年くらいかかるでしょう。

目安ですので、所属道場の審査の回数や方針によっては当然ながら差がありますので。

私の所属していた道場では黒帯になるための審査(以下、昇段審査)を受けるまでの年月は他の道場に比べ厳しく最低8年は必要でした。

稽古日数や大会の実績があればテンポよく級が上がる道場もありますし、人間性も兼ね備えないと昇段できない、なんて道場もありますからね。

ちなみにですが、白帯(無級)から始めた場合、黒帯までは以下のような帯色(級)へと変化することになっております。

無級→白帯
10級→オレンジ帯
9級→オレンジ帯に1本線
8級→青帯
7級→青帯に1本線
6級→黄帯
5級→黄帯に1本線
4級→緑帯
3級→緑帯に1本線
2級→茶帯
1級→茶帯に1本線
初段→黒帯に1本線(段位に合わせて本数が増えていきます)

昇級試験のたびに審査料が1万円必要です。

また、昇段試験を受けて腫れて初段(黒帯)になることが許されたとしても、黒帯登録料というのがありまして、5万円必要です。

空手はお金がかかりますね。

伝統派空手の昇段審査について

伝統派空手の流派によっても違いますし、道場によっても違いますので、一概には言えませんが、2~3年もあれば、初段になれるとのことです。(私の友達も学生時代に2年くらいで取得していましたし、伝統派空手の2段の先輩も同じようなことを言っていました。)

審査料も登録料も極真空手よりは安いと思いますよ。

5.試合で勝つために必要なことの違い

思想の違いについてお話いたしますね。

極真空手の試合で勝つために必要なこと

以下の2点が優先順位が高いです。

  1. 打たれ強さ
  2. スタミナ
打たれ強さ

極真空手は、フルコンタクト空手ですから、直接打撃制でどつき合いですよね。

特に、相手のパンチの攻撃で胸や腹、相手の蹴りの攻撃で、腿などをやられる場合がほとんどです。

ですから、ディフェンスできれば一番良いのですが、相手の攻撃をもらう場合を想定して、体が強くないと効かされて、負けてしまいますから、打たれ強さを鍛えなければなりません。

極真空手の試合は別名、腹叩ダンスとか腹叩き我慢比べなどと、揶揄されることもあります。

実際、当たっている部分はありますが。

ですから、自主練稽古などでは、お互い腹叩きをしたり、蹴りあいこしたりしております。

極真空手で勝つためには、まずは、打たれ強さが重要なポイントですよ。

スタミナ

スタミナがホント大事なんですよ。

試合時間2分なら、2分間戦い続ける体力スタミナが必要です。

2分間のスパーリングとかしていても、最初は同じように打ち合っていても、最後、残り30秒バテてしまい、防戦だけになってしまうとかよくあるんですよね。

スパーリングでバテルるようでは、試合の方がもっとハードですから持ちません。

ですから、試合時間戦えるだけのスタミナが必要です。

伝統派空手の試合で勝つために必要なこと

  1. スピード
  2. スタミナ

それでは、詳細を説明しますね。

スピード

伝統派空手では、スピードです。

技にスピードが無いと、見切られてしまいますから。

練習時でも、効かす練習というよりかは、『早く正確に』というポイントで練習してるはずですね。

引足に力を入れることで、突き手や蹴り足のスピードが速くなると思うのですが、アラフィフの私にはなかなか難しいですから、早い突きを打てる方は尊敬します。

スタミナ

やはり、試合と言うカテゴリーでしたら、勝つためにはスタミナは必要ですよね。

素早い正確な突きや蹴りを打って2分間、3分間戦えるスタミナが無いと試合では通用しないです。

試合ではポイント制で、攻撃が1ターンとしたら、ターンごとに審判が入って仕切り直しみたくなりますから、多少は、仕切り直し時に、休憩というか息を付ける場面はあるでしょう。

ですが、しんどいのには、変わらないですから、空手で試合に勝つにはスタミナですね。

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

伝統派空手と極真空手の違いについてお話しさせて頂きました。

型の違いでは、伝統派空手は美しいですよね。

組手の違いでは、極真空手はガチンコですからど突き合いで、技が多彩ですね。ですが、顔面へのパンチの攻撃は禁止です。

伝統派空手はスピード至上主義で、パンチでの顔面攻撃ありですが、寸止めですね。

試合ルールの違いでは、極真空手は、相手を効かす有効打が勝敗を決めますし、伝統派空手は、ポイント制です。

昇段審査の違いでは、極真空手は、5~8年くらいは修行しないと黒帯にはなれないですが、伝統派空手については、それよりも短い傾向になっております。(流派によっては違うこともあります)

試合で勝つために必要なことの違いは、どちらの空手もスタミナは必要です。

極真空手では、打たれ強くなること。

伝統派空手では、いかにスピードが速く正確な技が出せるかが重要です。

どちらにしても、空手は楽しいですから、是非頑張っていきましょう!

押忍

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